
エキスパートコース
- 講 師:
- 原井宏明先生
(原井クリニック院長、精神科医・専門行動療法士・動機づけ面接トレーナー)
- テーマ:
- エキスパートに聞く!認知行動療法のエキスパートになるには
- 日 時:
- 2022年2月12日
【開催時間】4時間【開会式】9:45
【午前の部】10:00~12:00 【午後の部】13:00~15:00
- 実施方法:
- オンライン配信(WEB会議ツール ZOOMを使用)
- 参加資格:
- 医師、看護師、公認心理師、精神保健福祉士、社会福祉士、心理系大学院生
- 受講料:
- 会員無料、非会員3000円
- 御予約:
-
終了しました
- 概要:
- 認知行動療法はもともとは認知的行動変容であり,そして行動変容はもともとは条件づけ療法とも呼ばれていました。パブロフ条件づけやオペラント条件づけのような動物実験に基づく学習理論の応用だったのです。当初は漸進的弛緩訓練や自律訓練,バイオフィードバックのような技法が主でした。しかし,縦横無尽に理論や技法を取り込んできた行動療法はベックの認知療法も取り込み,そして取り込まれ,今では30分×12セッションでマニュアルに沿ってコラム法を中心に行うのが「認知行動療法」(厚生労働省版)となりました。これには良い面と悪い面があります。建前上は誰にでも使えるようになり、広く普及したこと、健康保険の点数もつくようになったことが良い面でしょう。国民全体の健康向上に本当に役立っているどうか不明なところとマニュアル通りでは治療者自身も満足できないことが悪い面でしょう。
もし、誰が使っても同じ結果が出せる方法があるなら、エキスパートは不要だという意味になります。一方、これは誰でも知っていることですが、単純なオムレツ一つとっても誰でもいつでも同じように焼けるわけではありません。結果を出せることを重んじる人なら、誰が使っても同じ結果が出せる(はず)の方法を使っている人とエキスパートの違いを知りたくなるでしょう。
この講演では基礎的な行動観察を大切にすることによって,観察のポイントがクリアになることを示します。本来の行動療法の基本である行動アセスメントと常識心理学により近い認知行動療法におけるアセスメントの共通点と相違点とは何かを具体的に示してみたいと思います。参加者自身が自分の行動を変容させることができるような、体験型のワークを取り入れるようにしていきます。
講師紹介 |
代表著書 |
【講師】
原井宏明先生
【所属】
原井クリニック院長
【資格】
精神保健指定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医・指導医
日本認知・行動療法学会 専門行動療法士
日本認知・行動療法学会 認知行動療法師
認知行動療法スーパーバイザー
MINT認定 動機づけ面接トレーナー
【役職】
日本行動療法学会常任理事
学会誌「行動療法研究」編集委員長
日本認知療法学会幹事
学会誌「認知療法研究」編集委員
MiCampus BV adivisor
OCDの会 世話人

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著書
•方法としての動機づけ面接(岩崎学術出版)2012
•図解やさしくわかる強迫性障害―上手に理解し治療する(ナツメ社)(共著)2012
•対人援助職のための認知・行動療法―マニュアルから抜けだしたい臨床家の道具箱(金剛出版)2011
•Termination with Japanese Clients. A Clinician’s Guide to the Theory and Practice of Termination in Psychotherapy(Routledge/Taylor & Francis)(分担)2007
•不安障害の臨床心理学(叢書 実証にもとづく臨床心理学)(東京大学出版)(分担)2006
•マルチラテラル心理学(CD-ROM版)有斐閣)(分担)2006
•臨床心理学キーワード臨床心理学キーワード(有斐閣)(分担)2005
•人はなぜ人を恐れるか(日本評論社)(分担)2000
訳書
•ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)をはじめる セルフヘルプのためのワークブック(星和書店)(共訳)2010
•認知行動療法による子どもの強迫性障害治療プログラム―OCDをやっつけろ!(岩崎学術出版)(共訳)2008
•Textbook of Anxiety Disorder 不安障害(日本評論社)(共訳)2005
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