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認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy)とは、行動や情緒の問題に加え、認知的な問題をも治療の標的とし、これまで実証的にその効果が確認されている行動的技法と認知的技法を効果的に組み合わせて用いることによって問題の改善を図ろうとする治療アプローチの総称です。
認知行動療法は、対象とする問題行動や障害の範囲とレベル、年齢層などの広さにおいて、またある心理療法の中で最大であると言われ、大きな治療効果が認められています。
そして、2016年度の診療報酬改定により、認知行動療法への関心はさらに高まっています。
しかしながら、いかに効果的な治療法であったとしても、認知行動療法的な事例の分析-すなわち、機能分析や行動分析、認知的概念化が不十分であれば、さすがの技法も焦点が合わず、有効な変化をもたらしません。
また、認知行動療法といえば、認知的介入の効果の是非のみが論じられがちです。しかし、認知的技法単独での適用は必ずしも効果的な症状の改善をもたらさないことがあります。そして、効果的な認知の変容には、適切な行動の変容、あるいは目に見える症状の改善が必ず伴います。
そのため、認知行動療法における行動的技法と認知的技法は、決して独立した技法ではなく、相補的に機能する技法群と捉えられています。
したがって、認知行動療法の技法を身につけるためには、認知行動療法の前身である行動療法を重視しながら、学習理論・行動理論や分析的視点をも学んでいく必要があります。
認知行動カウンセリングとは、認知行動療法をカウンセリングの領域に応用したものです。認知行動療法に比べ、一般健常児・者を対象とすることが多く、その適用範囲も認知行動療法より広い場合が多いと言われています。
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